モーガンのフィロソフィー
「最上級のブドウを使用し、出来うる限りすばらしいワインを造る」
モーガンのワイン造りにおける「哲学」はとてもシンプル。
ワイン造りのすべては“畑にある”と公言し、必要以上に手を加えすぎず、そのブドウの持つポテンシャルを最大限に生かす。それがモーガンの信条とも言えるフィロソフィーだ。
高品質なブドウと良質な樽に資金を投入し、ワイン造りの本質と一線を画す部分には資金を投じない。ワイナリーは至って素朴で質素な建物。モーガン・ワインのハイ・クオリティー&リーズナブルは、この徹底した考えから実現されている。より良いワインをよりリーズナブルに。飾りすぎず、“オーガニック”でさえ必要以上に誇示しない。至って謙虚な姿勢を貫く造り手の「強い意志」は、彼らが造るワインにすべてが表現されている。
このダンの姿勢は専門的にも評価され、2003年にはサンフランシスコ・クロニカル紙の「ワイン・メーカー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれている。
モーガンとダブルLヴィンヤード
モーガン・ワイナリーはダン&ドンナ・リーによって、1982年に創立された。
リー夫婦の長年の夢は、自ら最高のブドウを育てるための「土地」を手に入れることだった。創立当初はネゴシアンスタイルを貫き、栽培農家から良いブドウのみを厳選して購入していた。しかし、「ワイン造りにおいて最も重要なものは、ブドウと畑」と考える彼らにとって、自社畑を所有し、理想のブドウを造ることは長年の憧れでもあった。
彼らのこの夢がやっと実現したのは、1996年の秋のこと。この65エーカーの土地はサンタ・ルチアの北の端にあり、高品質のピノ・ノワールやシャルドネを栽培するのにパーフェクトな条件を兼ね備えていた。ピノとシャルドネは言うまでもなく、モーガン・ワイナリーの2つの“要”のなる品種だ。リー夫妻はこの土地を“ダブルL”と名づけた。
ダブルLは、“Double
Luck(幸運)”を略したものだ。そして、この“ダブル”には、モーガンにとって「最も重要な2つの品種に適した土地」という意味と、土地を手に入れた当時まだ5歳だった、彼らの「双子の娘」という意味がある。
彼らの“Double
Luck(幸運)”は、単なる「2つの」というだけでなく、2重3重の幸運と夢と熱意が込められているのだ。このネーミングからも、ダブルLへ架けるリー夫婦とモーガンの想いの深さが感じられる。
ダブルLは完全有機栽培、100%オーガニックで、ファースト・ヴィンテージは2000年。

クローン・セレクション
ワインの品質の殆どは、畑の持つポテンシャルで決まる。さらに言えば、クローン・セレクションが最も重要なキー・ポイントとなっている、とダン&ドンナは考えている。
秀逸なブドウ樹(母樹)の遺伝子を繁殖させ(クローン)、目的とする樹を育てる。その品種のどのクローンを用いるかは、クローンの持つポテンシャルと土地(畑)の特性によって選抜する。これがクローン・セレクションである。
特にピノ・ノワールは多種にわたるクローンが存在しているが、秀逸なクローンはとても限られている。ダンは、現在12種クローンのピノ・ノワール6種のクローンによるシャルドネを栽培している。この12種のクローンによるピノを絶妙にブレンドしたものが「ピノ・ノワール12クローン」だ。ピノのそれぞれのクローンのルーツは、フランスのディジョンやポマール、スペイン、スイスとさまざま。詳しくはモーガンのホームページで述べられている。

モーガンの未来
ダンは、ワインの品質向上のために「クローン・セレクション」がもたらした功績は、近年最もエキサイティングな進歩だ、と語る。しかし、秀逸なクローンのみが選抜され、生き残っていくことで、どのワイナリーでも、どの産地でも、どの国でも、「同じ個性を持つワイン」が生み出されていく危惧があることも事実だ。「ワインの画一化」は世界すべての産地における由々しき問題である。
モーガンは、常に新しいクローンを試し、より良い品質・よりモーガンらしさを持つワイン造りを目指し、向上を続けている。
モーガンのワイン造りの視点は常にブドウにあり、そのブドウは、グレート・バランスで、複雑で、そして熟成能力を持ちつつ、同時にリリース直後から楽しめるものでなければならない。
彼らはこれまで造ってきた22ヴィンテージのワインに自信とプライドを持っているが、この先、ひとつひとつのヴィンテージにおいて、さらなる進歩を目指している。ダンは語る。「モーガンのワインはすばらしい。が、次のヴィンテージに生まれるワインはもっとすばらしくなる」

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