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ST. SUP_RY VINEYARDS & WINERY  サン・スペリー
Lesley Russell , Export Manager(レスリー・ラッセル, エクスポート・マネージャー)

Loving wine contributes to civilized, reluxed and enjoyable life syle

サン・スペリー入口

魅惑のソーヴィニョン・ブラン
ハイウエイ29号線、ラザフォードにある「サン・スペリー」ワイナリーを初夏に訪れると、目にも鮮やかな色とりどりの花に圧倒される。ナパ・ヴァレーの夏は、盆地特有の暑さと湿気をもたらすが、日陰に入ると信じられないくらいの涼を取ることができる。そんな夏の午後に飲みたくなるのが、キュっと冷えたサン・スペリーのソーヴィニョン・ブランだ。

鮮やかに咲く花々を目にすると、パブロフの犬よろしく、あのフルーティな風味が思い出され、そんな予定などないのに、す〜っとサン・スペリーに入ってしまいそうになるから、このワインの威力は凄い。

かなり格好良い、ワイナリーの「顔」
ラベンダーが美しく並ぶプロムナードを、深緑色のクールなジープが入ってきた。片手にパーティー用に買ってきたクッキーの紙袋を携えて、レスリー・ラッセルさんの登場だ。上背があって体育会系イメージのある彼女に、このジープは実に良くマッチしている。 01年10月に結婚して、ラストネームが「ラッセル」になった彼女は、サン・スペリーの対外的「顔」とも言えるエクスポート・マネージャー(輸出担当)である。

ワイナリーは、もちろん、オーナーやワインメーカーがいてこそ成り立つものだが、ワインを作っても売れなければ商売にならないわけで、その販売促進・マーケティング部門を担う人材が必要になってくる。今回は、その分野で活躍中のレスリーに話を聞いてみた。

レスリー・ラッセル

ロンドンで、ワインに開眼
オハイオ州生まれ、カリフォルニア州サクラメント郊外で育ったレスリーは、サンディエゴ州立大学卒業後(専門はビジネス)、かねてからの「ヨーロッパで働きたい」という思いを実行、ロンドンのソフトウエア会社に就職した。

近くのワイン・ショップに足繁く通ううち、店の人からワイン講座を受けるように薦められ、Wine & Spirit Education Trustという教育機関に通い、免状を取得。それまでカリフォルニアの安ワインばかり飲んできた彼女が、旧世界のワインや、ブルガリア、ハンガリーなどの未知なワインに出会い、ワインを取り巻く業界への興味がより一層広がっていく。

ある女性との出会い
ある日、ロンドンで開催されていた消費者用ワイン・ショーを訪れたレスリーは、「ワイン業界の中で。尊敬の念を抱いた最初の人」に出会った。サン・スペリーのCEO、Ms. Michaela Rodeno(ミケイラ・ロデーノ)さんだ。カリフォルニアに帰ってワイン関連の仕事をしたいと話すレスリーに、ミケイラは何人かの人を紹介してくれたという。

その後レスリーはサクラメントに戻り、地元のディストリビューターで働く。92年のその当時、ミケイラは「珍しい女性CEO」として、各種メディアに頻繁に取り上げられていた。サン・スペリーのオーナー「スカリー一家」の出身でもない、株主でもない人物がCEOという地位についていること、ましてや、それが女性だというのは、ワイン業界では本当に稀有なことなのだ。それらの記事を目にするにつけ、レスリーには、将来自分のなりたい姿というものが鮮明に見えてきた。まだ充分に若く覇気満々たるレスリーの姿勢が、ミケイラの気に入るところとなり、95年レスリーはサン・スペリーに職を得た。

尊敬できる人、そして目標
「ミケイラは、女性が活躍していくための土台を作ることに労を厭わない人。可能性があって、やる気があって前向きな人には、自分の経験や知識をどんどん授けてくれるの。そんな彼女が私の目標です。」レスリーには、そういう人物になる素地が充分にあると思われる。フェアーで、人を包み込む大らかさというものが彼女に感じられるからだ。

それにしても、心から尊敬できる人のもとで働けるというのは、実に素晴らしいことではないか。しかも、自身が興味のあるワイン業界で、そういう人に出会えたというのは、彼女の運の強さによるものだろう。

更なる努力
しかしながら、彼女は現状に留まらない。この春レスりーは、3年かけてカリフォルニア大学バークレー校からMBA(経営管理学修士)を取得した。 狭い業界の中で安住することなく、「もっと自分に向いた仕事が見つかるかもしれない」と期待してのパートタイム学業復帰だった。

サンディエゴの大学時代には、あれほど面白くも何ともなかった会計学、財政学などが、サン・スペリーでの職場経験を携えてかかると、何を学ばなければいけないかが明確になり、マクロ・ビジネスの捉え方・見方・実践方法を実践に即して習得できたという。

8月初旬の葡萄

やっぱりワイン
クラスメートには土地柄、ハイテク関連・ファイナンシャル関連出身の人達がたくさんいた。しかしながら、授業中はともかくとして、休み時間になると、みな自分の仕事のことなど話したがらない。もっぱらワイン談義に花が咲き、そのうち、そういう学生相手にチーズとワインの相性を研究するセミナーを開いたりするようになった。ワインがもとで広がっていくネットワーク、ワインによって与えられる楽しい時間、そういうものを、レスリーは改めて実感させられたのだ。

「自分に適した、もっと別の仕事」を求めて大学院に入ったのに、結局のところ、ワイン業界の面白さを再発見したというわけだ。「もちろん、大学院で学んだことは今の職場で役立ってます。従業員のモラルを高めて、各自の専門分野や独自性を育てていくという、サン・スペリーの社員教育プログラムを作っているのだけど、こういう分野でワイナリーに貢献できるのは、とってもエキサイティング!。」

次のステップ
将来、レスリーはサン・スペリーでの経験を活かし、小さなワイナリーの経営をしてみたいと考えている。「ワインメーカーやファーマーになりたいと思ったことは一度もないです。ぶどう栽培学や醸造学の知識は、アカデミックには取得していないけれど、畑にお客様を連れて行った時にヴィンヤード・マネージャーからたくさん話を聞けるし、セラーに行ってはワインメーカーに質問する。ワイン作りに関しては現場でいっぱい学ぶことができます。」それよりも、ワイナリー全体を運営する立場を目標に、ステップアップしていきたいと彼女は思う。いずれにせよ、ワインに関わっていくことからは離れられそうにない。

ワインとライフ・スタイル
ワインという飲み物は、我々の生活スタイルそのものに少なからぬ影響を及ぼすものだ。宴会やコンパで「一気飲み」するものではない。最初の一杯は美味しいけど、2杯目からは惰性で飲んでしまうというタイプのものでもない。寝酒にあおるものでもない。気の合う仲間と気の利いた食べ物、ゆったりした時間、これがワインにはピッタリと合う。

「ドライブ・スルーでファースト・フードを買って、ワインを飲もうなんて、あまり思わないでしょう?ワインって、人に、ちょこまか動き回ることを止めさせて、落ち着いてリラックスして、おしゃべりや食事を楽しむ時間を作らせる力があるんですよ。そういう時間を、もっと多くの人が知って楽しんでくれたら良いなあ、と思うの。ワインの仕事で世界を救えるわけじゃないけれど、ワインがもたらす楽しく愉快なライフスタイルをたくさんの人に知ってもらいたい。」

GIFT SHOP

サン・スペリーのワインは、日常生活に滑らかに溶けこむ。しかめ面して飲まなければならないワインではない。飲みやすく、求めやすく、何より食事との相性が素晴らしい。最後に、彼女本来の仕事である「エクスポート・マネージャー」として、サン・スペリー・ワインのパーソナリティについて語ってもらった。

『The brand personality is generous, trustworthy, reliable, outgoing, friendly, educated, and very approachable.(寛大で、間違いがなく、頼りになって、社交性あり、フレンドリーで、教養があって、そして、とっても親しみ易い。)』

なんと、これはそっくりそのまま、レスリーのパーソナリティにあてはまるではないか!

データ

ST. SUP_RY VINEYARDS & WINERY サン・スペリー
Webサイト http://www.stsupery.com
住所 8440 St. Helena Hwy, Rutherford,
電話番号 TEL:(707) 963-4507 FAX:(707) 963-4526
訪問 テイスティング 09:30AM〜05:00PM
ツアー: 11:00AM、01:00PM、03:00PM
★ ギフトショップ充実。
★ セルフ・ガイドでワイナリー内を見学可能。土壌サンプル、ヴィンヤード紹介、マイクロ・クライメート説明などの展示があり、なかなか興味深い。モダン・アートのギャラリーも兼ねている。
生産ワイン ソーヴィニョン・ブラン、シャルドネ、セミヨン、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、シラー、カベルネ・フラン、赤・白メリタージュ、モスカート
生産量 約10万ケース
ワインメーカー Michael Beaulac
(2002年8月現在)
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