California Wine Park
ワイナリートピックス サイトマップホーム
ワイナリートピックス 厳選20ワイン レストラン 現地情報 Masa's Journey お問い合わせ 会社概要
バックナンバーインデックス
ワイナリートピックス ワイナリートピックス
VOL.1 FROG'S LEAP フロッグス・リープ
- オーナー&ワインメーカー JOHN WILLIAMS氏 -

Wine should be a joyful expression of life

イメージ写真 「JOHN WILLIAMS氏」

穏やかなジェントルマン、ジョン・ウィリアムス氏。
燦燦とふりそそぐ太陽の光。それらを受けて活き活きと輝く草花。1枚1枚の花びらや葉っぱをそよそよとなびかせる心地よい微風・・・。
フロッグス・リープのオフィスから、1枚の風景画を愛でるかのように、それらの光景に心奪われていた時、先約のミーティングを終えたジョンが、私の横に静かに立った。「ちょっと、歩きましょうか」。当サイト最初のインタビューに緊張していた私は、ジョンのその最初の言葉に、いとも簡単にノックアウトされてしまった。シルバー・グレイで、ちょっとウエーブのかかった髪、ポソポソと控えめに生える髭、広い額。ジョンは、フロッグス・リープのオーナーであるという威厳のようなものを発しながらも、あくまで穏やかな笑顔を絶やさない、自然体のジェントルマンだった。

ワインに魅了された若き日々。
ウエスタン・ニューヨークの代々続く酪農場一家に生まれたジョンは、家の仕事を継ぐべく、コーネル大学でチーズ造りを学ぶ。学費を稼ぐために働き始めた「テイラー・ワイン・カンパニー」で、彼は生まれて初めて、ワインに出会った。ワイナリーいっぱいに充満するワインの香り、ワイン造りが持つ歴史・伝統、それらが、若き日のジョンを魅了した。ワイン醸造に自分の将来を見出したジョンは、コーネル大学卒業後、カリフォルニア州立大学デイビス校大学院に進み、Enology & Viticulture(ワイン醸造学&ぶどう栽培学)の修士号を取得。ここでも彼は学業の合間に、スタッグス・リープ・ワインセラーズの従業員第1号として働いていた。

大学院卒業後、いったん彼は東海岸に戻り、フィンガー・レイクに新しくできたブティック・ワイナリー「グレノラ・ワインセラーズ」のワインメーカーとなる。ここで彼は、ワイン造りだけでなく、ラベルのデザイン、ワイナリーとしてのビジネスプランの立て方、人の雇い方・使い方など、ワイナリー経営全体に関わるノウハウを学び、身に付けたのだ。

再びカリフォルニアに居を移し、1981年友人のラリー・ターリー氏と共同で、フロッグス・リープをセントヘレナに設立。1994年、ターリー氏とワイナリーを分け、ジョンは「フロッグス・リープ」の名前と共に、現在のラザフォード(Rutherford)に移動した。

イメージ写真 「風見蛙」

ワインづくりは「最高の人生の楽しみ」。
ナパと言えば、潤沢な資金をバックボーンに、広大で豪華な家を持ち優雅に暮らす、いわゆるリッチな人々の「ドリーム・カム・トゥルー」の場だと思う人が、現在では数多くいる。実際、そういうワイナリー・オーナーも少なくない。しかし、酪農一家出身のジョンには、それがあてはまらない。フロッグス・リープを設立する際、彼は自分の宝物だったBMWのバイクを売って、資金を作った。「今だって、決して金持ちの部類には入らない。両親も、まだ酪農をやっているしね」と、ジョンは微笑んで語る。

「そもそも私達は、ビジネスの世界で正当とされる尺度で、成功の度合いを計ってはいないんだ。どれだけ新しい建物を建てたか、どれだけ畑を買ったか、どれだけワイナリーが大きくなっていったか、どれだけ儲けたか、そういうものに私は魅力を感じない。サクセス・メイキングに没頭するあまり、人生の楽しみを失うなんて、おかしいだろう?」

その彼の言葉を証明するのが、フロッグス・リープの生産量だ。実に10年前から、その生産量が変わっていない。ワイナリーとしての収益はもちろん大切だが、必要以上に欲張ったり、もっと規模を大きくしていくことによって、「生きることの楽しさ」が失われたり、環境が破壊されていくのは、彼らのビジネス・スタイルから外れてしまうのである。

環境共生からオーガニック・ワインへ。
環境、これもフロッグス・リープにとっては重要なキーワードだ。1994年に移ってきた当時のRutherfordは、生物というものが存在しないほど有毒性の高い、非常に不健康な土地だったと言う。ジョンは、益虫、害虫を食べる鳥、土地を肥やす植物などが混在する「バイオ・ディヴァーシティ」(生物的多様性)が必要と考え、敷地内に野菜を植え育てることにより、その効用を研究した。それが、98年からのオーガニック・ワイン造りへと発展していったのである。

イメージ写真 「生い茂る草花」

ジョンは6月末に50歳になった。まだまだ引退など考えられない彼だが、現在の目標、或いは達成したいと考えていることは何?という質問を投げかけてみた。「ワインに最も大切なのは、その場所独特の際立ったキャラクターを、そのワインが持っていることだと思うんだ。土壌であり、気候であり、空気であり、水であり、そしてワインを造る人達であり・・・。そういうものから生まれてくる『キャラクター』が明確に表現されていなければならない。私は自分の残りの人生を、この小さな場所から、そういうワインを造り出していくことに捧げるつもりだ。」

ともすれば現在のワインは、有名人化したワインメーカーの名前が前面に出たり、パワーがあって、ビッグで圧倒されるような「力強い」ものが、もてはやされたりしている。ジョンに言わせると、そういうワインは、「boring」(つまらない)。土壌や造り手や環境などの「キャラクター」が表現されているワインこそ、彼が目指すものなのだ。

そして生まれたCSの代表作「Rutherford」。
そして、その目指すものとして、今、ジョンが最も手をかけているのが、その名も「Rutherford」というリザーヴ・カベルネ・ソーヴィニョンなのだという。「子供と一緒だ。私には3人の子供がいる。みんな可愛いし、みんな私にとってスペシャルだ。でも、一番好きなのは、その時一番手がかかる子なんだ。一番注意を払ってやらなきゃいけない奴、もっと何かやってあげられるんじゃないかと思える奴、そういう子が一番可愛い。フロッグス・リープのワインも同じこと。今は、『Rutherford』に一番注意を払わなければならない。だから、これが私にとっては今、スペシャルなワインなんだ。Rutherfordというアペレーション独特のキャラクターを出せるワインになるはずだからね。」

最高のワインとは、その土地の地質学上の性格、葡萄が育つ土壌・気候の、最も簡潔な表現そのものでなければならない。何よりもテロワールに正直であること、ワインは、そのテロワールの表れであること、これをジョンは強調する。「ワインを造っていると、人は時々バランスを失ってしまう。人に強い印象を与えることを優先したり、ワインに特別な意味を持たせたり、他の人が作っていないようなワインを造ってるんだぞといった自慢話に終始したりね。違うんだよ。ワインは人生の楽しい表現の一つであるべきなんだ。ワインは、地球のナチュラル・プロダクトなんだってことを忘れてはいけないんだ。」

イメージ写真 「野菜」

自然を感じるための時間をワイナリーで。
『Rutherford』カベルネは、ジョンにとって、この土地が持つ性質を最も忠実に表現している、ラザフォード・アペレーションの「ナチュラル・プロダクト=自然の産物」なのだ。難しい顔をしてワインを語るなどということは、このワイナリーに最も似合わない。菜園を埋める新鮮な野菜たち、淡い色を散りばめた花々、日に日に成長していく健康な葡萄たち・・・。こういった環境の中では、にっこり顔をほころばせてリラックスするのが一番。「すみません、1時間しかここにいられる時間がありません」なんていうドタバタ訪問はやめて、フロッグス・リープのワインとワイナリーを、もっと純粋にもっと深く感じられるようなそういう出会いをして頂きたいと思う。「ワイン・ビジネスは長い年月が必要だ。すぐに結果が出るものでもない。“Rush”するものじゃないんだ。だから、ここに来たら、皆さんにリラックスして欲しい。土に触って空気に触れて、この土壌あってこそのフロッグス・リープなんだということを、肌で感じて欲しいと思うよ。」

あくまでも、穏やかに穏やかに笑顔を浮かべて、ジョンもそう言っている。ラザフォードの土地に乾杯!フレッシュでナチュラルな素敵なワインを造るジョンに乾杯!そして、ジョンのフィロソフィーに乾杯!!

データ

FROG'S LEAP フロッグス・リープ
Webサイト http://www.frogsleap.com ダウンロードに時間がかかるが、とてもユニーク
住所 8815 Conn Creek Road, Rutherford, California 94573
電話番号 TEL:(707) 963-4704 FAX :(707) 963-0242
訪問 ツアー&試飲には、事前のアポイントメントが必要。
生産ワイン シャルドネ、メルロー、ソーヴィニョン・ブラン、カベルネ・ソーヴィニョン、リープフリュグミルヒ(LEAPFR・MILCH)、ラザフォード、ジンファンデル
生産量 50,000ケース
ワインメーカー John Williams & Paula Siroky
モットー "Time's fun when you're having flies."
英語で、時間がたつのがとても早いことを、「Time flies」という表現をする。そして、fliesはまた「ハエ」の複数形でもあり、カエルの大好物だ。つまり、フロッグス(=カエル)になってハエを追いかけている時は楽しくて、楽しければ楽しいほど、時は飛び去って行く、という意味。「HAVING FUN」愉快に楽しく過ごす、これはジョン自身、そしてワイナリー全体が大切にしている姿勢だ。
このページのトップへPAGE TOP バックナンバーインデックス

HOME ] [ Selection 20 ] [ Winery Topics ] [ Restaurant ] [ What's Up ] [ Masa's Journey] [ Contact ] [ Company ]
Copyright 2002 California Wine Trading. All Rights Reserved.